エチオピアからの研修員３名は、日本の官民協働のあり方を研修するために来日されていました。空港へ向けて出発する前に、コーディネーターの方と抱き合って、別れを惜しむ光景に、今回の彼らの日本での滞在がいかに充実したものであったかを感じました。
　別れを惜しみつつ、本部を出発、彼らを乗せた車が、東京タワーの目の前を通過すると、すかさず私に、「新しい東京タワー（東京スカイツリーのこと）は、道中見られますか」と聞かれたので、レインボーブリッジを通過する時に、橋の上から見えますとお答えすると、彼らは楽しげな笑みをたたえていました。車がレインボーブリッジにさしかかると、「どこだ、どこだ」という感じで、東京スカイツリーを目で探す。橋の丁度中央にさしかかった時、左正面に見えてきたツリーを指差し、ご案内すると、彼らはじーっと目に焼き付けるように見つめていました。
　無事空港に到着し、エミレーツ航空・チェックインカウンターへご案内すると、団体ツアーのお客様で長蛇の列でした。チェックインが無事済むと、長蛇の列と大きい荷物から解放されたせいか、彼らの表情も、「これで、もう帰れる」というようなホッとしたような表情に変わり、「ありがとう、ご苦労様でした」と握手を求めてきました。「こちらこそ、ありがとうございました。お気をつけて」と言って、かたい握手を交わしました。短い時間の間でしたが、心温まるひと時でした。[写真は東京スカイツリー]